中山大障害

障害競走で、長い歴史と伝統を持つ一戦で日本競馬の障害競走の頂点を目指すレースとして1934年に創設されました。

1950年代から1980年代にかけて、春と秋に開催されるようになり、それぞれ「春の中山大障害」「秋の中山大障害」と呼ばれました。

1999年、春の中山大障害が「中山グランドジャンプ」という別のGIレースに変更され秋の中山大障害もGIレースに変更されました。

【開催時期】毎年12月下旬

中山大障害
J・GⅠ
中山競馬場 芝と障害コース 4100メートル
サラ系障害競走馬(3歳以上)
指定 定量
波乱度 1人気信頼度
★★ ★★★★

傾向・予想ポイント

1. コースの特徴

  • 距離: 芝4100m(右回り・障害コース)

    • 中山競馬場の障害コースは日本でも屈指の難易度を誇り、高低差5.3mの大竹柵やバンケット(起伏)が設置されています。
    • コース内には13の障害があり、ペースの変化や障害飛越がレースの展開を大きく左右します。
    • レース終盤には芝平坦部分を使用するため、最後の直線でのスピードも問われます。
  • ペースの特徴

    • 序盤は落ち着いたペースになることが多いが、中盤以降は仕掛けが入りやすく、最後の直線ではスタミナとスピード勝負になることが多い。

2. 過去のデータからの傾向

(1) 人気馬の信頼度

  • 1~3番人気馬の信頼度が高い

    • 実力がはっきりしている障害レースでは、上位人気馬の信頼度が非常に高い。
    • 例: オジュウチョウサン(2021年1番人気1着)、タイセイドリーム(2016年1番人気1着)。
  • 伏兵馬が絡むこともある

    • 人気薄の馬が馬券圏内に絡むケースもあり、特に重馬場やペースが乱れた場合には波乱が起きやすい。

(2) 脚質

  • 先行馬が有利

    • 障害競走では飛越の安定性が重要なため、先行してリズム良くレースを進められる馬が有利。
    • 例: オジュウチョウサン(2020年、2021年)。
  • 差し馬も展開次第で台頭

    • スタミナと脚力がある差し馬が、後半に差を詰めることも。

(3) 枠順

  • 枠順による大きな有利不利は少ない
    • 中山障害コースはスタート後の直線が長いため、枠順の影響は比較的小さい。
    • ただし、内枠は障害をスムーズに飛越しやすく、有利になるケースも。

(4) 前走

  • 中山ジャンプステークス(J・G3)組が中心

    • 同じ中山コースで行われる主要前哨戦での成績が重要。
    • 例: オジュウチョウサン(2021年中山ジャンプS→中山大障害1着)。
  • 京都ジャンプステークス(J・G3)や平地戦からの転向馬にも注目

    • 近年では、平地で実績を残した馬が障害レースに転向して活躍する例も増えている。

(5) 上がりタイム

  • 障害競走では上がりタイムのデータは重要視されにくいが、終盤の持久力勝負で長い脚を使える馬が有利。

(6) 年齢

  • 4~9歳馬が中心
    • 特に障害戦経験が豊富な5~8歳馬が好成績を残している。
    • 若い馬(4歳)でも飛越技術が高ければ好走可能。

(7) 血統

  • ダート適性やスタミナ型血統が重要
    • 欧州型のタフな血統や、障害適性が高い血統が有利。

3. 注目すべきポイント

(1) 飛越技術の安定性

  • 障害飛越が安定している馬が有利。飛越の乱れは着順に直結しやすい。

(2) スタミナと持久力

  • 4100mという長丁場のため、スタミナが非常に重要。特に後半の消耗戦に対応できる馬が強い。

(3) 中山障害コースの経験

  • 中山特有の大障害(竹柵、大生垣、バンケット)を克服した経験がある馬が有利。

(4) 馬場状態

  • 良馬場: 飛越スピードと瞬発力が問われる。
  • 稍重・重馬場: 持久力やパワーが求められ、波乱が起きやすい。

4. 過去の優勝馬の特徴

  • 飛越が安定している馬

    • 障害をスムーズにクリアできる馬が勝ちやすい。
    • 例: オジュウチョウサン(2015年~2021年6勝)。
  • スタミナと持久力がある馬

    • 長距離適性が高く、終盤の消耗戦に対応できる馬が有利。
  • 中山コース適性が高い馬

    • 中山大障害特有の大障害を克服できる馬が強い。

5. 攻略のポイント

(1) 前哨戦をチェック

  • 中山ジャンプSや京都ジャンプSなどの成績を確認し、障害での安定性を重視。

(2) ペースを読む

  • スローペースになれば先行馬が有利。ハイペースになればスタミナ型の差し馬が浮上。

(3) 馬場状態を考慮

  • 雨や道悪の影響で波乱が起きやすい。特に道悪適性のある馬に注目。

(4) 中山障害コースの経験を重視

  • 初めて大障害を経験する馬は不利になることが多いため、経験馬を優先。

6. 波乱の要素

  • 中山大障害は難易度が高いため、障害飛越のミスや落馬が発生しやすく、波乱の可能性がある。
  • 特に経験の浅い馬やペースが速くなりすぎた場合に注意。

過去のレース結果

年度 1着馬名 性齢 人気 脚質
2024 ニシノデイジー 牡8 4 先行
2023 マイネルグロン 牡5 1 先行
2022 ニシノデイジー 牡6 5 先行
2021 オジュウチョウサン 牡10 2 先行
2020 メイショウダッサイ 牡7 1 先行
2019 シングンマイケル セ5 2 先行
2018 ニホンピロバロン 牡8 3 先行
2017 オジュウチョウサン 牡6 1 先行
2016 オジュウチョウサン 牡5 1 先行
2015 アップトゥデイト 牡5 2 先行
2014 レッドキングダム 牡5 4 先行

過去の配当

年度 1着人気 2着人気 単勝 馬連 3連単
2024 4 3 600円 1,430円 21,360円
2023 1 3 200円 780円 5,590円
2022 5 3 1,540円 1,990円 11,210円
2021 2 10 330円 18,480円 163,900円
2020 1 9 170円 5,350円 35,900円
2019 2 6 440円 5,690円 55,020円
2018 3 5 680円 4,460円 64,680円
2017 1 2 110円 180円 930円
2016 1 2 140円 190円 890円
2015 2 5 350円 4,720円 28,680円
2014 4 1 960円 1,020円 15,590円

 

 

11月12月の重賞レース

ファンタジーS【Ⅲ】芝1,400(2歳牝)京都
天皇賞(秋)【Ⅰ】芝2,000(3歳以上)東京
京王杯2歳S【Ⅱ】芝1,400(2歳)東京
京都ジャンプS【Ⅲ】障3,170(3歳以上)京都
アルゼンチン共和国杯【Ⅱ】芝2,500(3歳以上)東京
みやこS【Ⅲ】ダ1,800(3歳以上)京都
武蔵野S【Ⅲ】ダ1,600(3歳以上)東京
デイリー杯2歳S【Ⅱ】芝1,600(2歳)京都
エリザベス女王杯【Ⅰ】芝2,200メートル(3歳以上牝)京都
福島記念【Ⅲ】芝2,000(3歳以上)福島
マイルチャンピオンシップ【Ⅰ】芝1,600(3歳以上)京都
東スポ杯2歳S【Ⅱ】芝1,800(2歳)東京
京都2歳S【Ⅲ】芝2,000(2歳)京都
ジャパンC【Ⅰ】芝2,400(3歳以上)東京
京阪杯【Ⅲ】芝1,200(3歳以上)京都
ステイヤーズS【Ⅱ】芝3,600(3歳以上)中山
鳴尾記念【Ⅲ】芝1,800(3歳以上)阪神
チャンピオンズC【Ⅰ】ダ1,800(3歳以上)中京
中日新聞杯【Ⅲ】芝2,000(3歳以上)中京
カペラS【Ⅲ】ダ1,200(3歳以上)中山
阪神ジュベナイルF【Ⅰ】芝1,600(2歳牝)阪神
ターコイズS【Ⅲ】芝1,600(3歳以上牝)中山
朝日杯フューチュリティS【Ⅰ】芝1,600(2歳牡・牝)阪神
中山大障害【Ⅰ】障4,100(3歳以上)中山
ホープフルS【Ⅰ】芝2,000(2歳牡・牝)中山
阪神C【Ⅱ】芝1,400(3歳以上)阪神
有馬記念【Ⅰ】芝2,500(3歳以上)中山
※2025年時点のスケジュール

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